「寝る前のスマホがダメ」と言われる本当の理由~ブルーライト対策だけじゃない、脳の興奮を抑える対処法とは~

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著者:石川 克幸(Katsuyuki Ishikawa)

西部製綿株式会社 代表取締役。元・カネボウ化粧品研究員。広島大学大学院で神経生物学を専攻した理系視点と、22年間で6,300人以上の体型測定データを持つ「四国唯一のスリープマスターエキスパート」。寝姿勢と体圧分散の関係を科学的に分析し、「感覚」に頼らないロジカルな枕・マットレス選びを実践し続けている。自称「日本一文章を書くのが好きなふとん屋」。

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社長の「これまでの歩み」と、当店が「科学的アプローチ」に異常なまでにこだわる理由
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■ この記事で分かること(要約)

  • 寝る前スマホの大きな問題は、ブルーライトだけではなく「情報の刺激」による脳の興奮
  • 刺激で脳が興奮すると、身体が休息モードへ切り替わりにくくなり、眠りに入りにくくなる
  • スマホを「絶対に見ない」より、寝る15分前に手放すなど無理のない習慣がカギ
  • どうしても睡眠が浅くなりがちな時こそ、身体の力がフッと抜ける寝具環境作り(マットレスと枕選び)が重要

 

1.はじめに

お客様とお話ししていると、よくこんなお声をお聞きします。

「ふとんに入ってからも、ついついスマホでSNSや動画、ゲームに夢中になってしまう…」

「寝る前のスマホが体に良くないと分かってはいるけれど、毎日の習慣になっていてやめられない…」

特に高校生や学生の皆さん、そして仕事や家事で忙しい大人の方まで、この悩みは本当に身近ですよね。ダメだと分かっているのに、つい画面を見てしまう。そのお気持ちよく分かります。

世間ではよく「ブルーライトが目に悪いから」「液晶の光で脳が昼間だと勘違いするから」と言われますよね。もちろん、光の影響もゼロではありません。

ですが、大学院で神経生物学を専攻してきた元研究員の立場から言わせていただくと、実は光の影響だけではなく、画面から入ってくる情報が脳を興奮させてしまうことも、睡眠の質を落とす大きな要因のひとつなのです。

今回は、「スマホと脳、そして睡眠の科学的な仕組み」と、「どうしてもスマホを見てしまった夜でも、少しでも質を落とさないための解決法」を分かりやすく解説します。

 

2.実証!「寝る前スマホあり」と「なし」で、翌朝のカラダに起きている決定的な差

「スマホを見ながら寝落ちした朝」と「スマホを見ずにぐっすり寝た朝」、自分の身体の感覚を少し思い出してみてください。

睡眠時間が同じ7時間だったとしても、スマホを見ずに眠れた夜の翌朝は、頭がすっきり冴えて「あぁ、よく寝た!」という充実感がありますよね。

一方で、寝る直前まで画面を眺めていた翌朝は、どれだけ長く布団の中にいても、重い体を無理やり引きずり起こすような「身体のだるさ」や「頭の重さ」が残っていませんか?

 

最初の90分が、疲労回復のゴールデンタイム

この大きな差が生まれる原因は、睡眠の内部で起きている「深い眠り(ノンレム睡眠)」の質にあります。

人間は寝ている間、深い眠りと浅い眠りを交互に繰り返しています。その中でも、「眠りについてからの最初の90分間」に、一番深い眠りがやってきます。

実はこの時、脳や身体の疲労を回復させる「成長ホルモン」が分泌されるのです。

しかし、寝る前スマホをしてしまうと、脳が興奮してしまい、この一番大切な「最初の深い睡眠」にスムーズに入れなくなります。

その結果、本来取れるはずだった脳や筋肉の疲労が、翌朝までそのまま残ってしまうのです。

 

 

3.ブルーライトだけじゃない!スマホが脳を「興奮モード」にする科学的な理由

では、なぜスマホを見ると、脳は深い睡眠に入れなくなってしまうのでしょうか?

「ブルーライトカットのメガネをかければ大丈夫」
「画面をダークモードにしているから平気」
と思っている方も多いのですが、実はそれだけでは防ぎきれません。

一番の敵は、目から入る「光」だけではなく、画面を通じて脳に飛び込んでくる「情報の刺激」も大きな要因なのです。

 

情報の刺激が「おやすみモード」を邪魔する

SNSの投稿、LINEで友だちとのやり取り、おもしろいyoutubeの動画……。

これらを見ている時、私たちの脳内では「ドーパミン」という物質が出て、ワクワクしたりドキドキしたりします。

すると、自律神経の「交感神経(活動・緊張モード)」が優位になります。

本来、ふとんに入った時は、自律神経が「副交感神経(リラックス・おやすみモード)」優位へと切り替わります。

そうすると、手足の先からジワーッと熱が逃げていき、体の中の温度(深部体温)が下がることで、自然な眠気がやってくるのが人間の身体の仕組みです。

ところが、スマホの情報刺激で「活動・緊張モード」が立ち上がったままだと、身体が休息モードへ切り替わりにくくなります。

そのため、手足から熱を逃がす体温調節もスムーズに進みにくくなります。

つまり、ふとんの中で「さあ寝よう」と目を閉じても、脳の中はまるで「グラウンドを全力疾走している時」と同じ興奮状態にあり、まだ休息へ向かう準備が整っていない状態になってしまうのです。

これでは、熟睡するための条件が整いにくくなります。

 

4.今日からできる!寝る前スマホの悪影響を減らす3つのナイトルーティン

「理由が分かったから、今夜からスマホを完璧にゼロにしよう!」

……と意気込んでも、日常の楽しみや連絡ツールでもあるスマホを完全に断ち切るのは、現実的にとても難しいですよね。

大切なのは、無理なガマンをしてストレスを溜めることではありません。

「脳をスムーズに『おやすみモード』へ切り替える工夫」を、少しずつ取り入れることです。

今日からできる、おすすめのルーティンを3つご紹介します。

4-1.ベッドに入る15分前にスマホを手放す

いきなり「寝る2時間前から見ない」というのはハードルが高すぎます。

まずは「布団に入る15分前」に画面を閉じ、充電器をベッドから手が届かない少し離れた場所に置くことから始めてみてください。

たった15分でも、脳が緊張状態からクールダウンするための貴重な時間になります。

4-2.部屋の照明をワンランク落とす

寝室の蛍光灯が白くて明るすぎると、脳の興奮に拍車がかかります。

寝る前は部屋の電気をオレンジ色の暖かい間接照明などに切り替え、目から入る光の量を優しく減らしてあげましょう。

4-3.暖かい飲み物を飲んで深呼吸をする

カフェインの入っていない温かいお茶や白湯を飲むと、体の中が一時的に温まります。

その後、ゆっくりと熱が逃げていく過程で、自然な眠気が訪れやすくなります。

 

5.睡眠のプロが教える「質を落とさないための寝具環境」とは?

「工夫してみたけれど、ついついスマホを見てしまう夜もある…」

「スマホを控えても、なんだか身体の疲れが抜けきらない…」

そんな方に、睡眠のプロとして最後にお伝えしたいことがあります。

それは、「万が一、スマホの刺激で睡眠の質が落ちてしまった夜でも、それをしっかり受け止めてくれる寝具環境(マットレスや枕)を整えておくこと」の重要性です。

誤解していただきたくないのですが、「良い寝具を使えば、スマホをいくら見ても熟睡できる」という魔法のようなお話ではありません。

寝具が脳の興奮を直接抑えることはできないからです。

しかし、スマホの影響でただでさえ眠つきにくくなっている時に、マットレスや枕が身体に合っていなくて「腰が沈み込んでいる」「肩が圧迫されている」状態だったらどうでしょうか。

筋肉は無意識に緊張し続け、疲労回復の効率はさらに落ちてしまいます。

 

睡眠とは、日中働いた身体を休ませる時間です。

だからこそ、寝具には以下の役割が求められます。

  • 体圧分散: 特定の場所に体重が集中しないよう支え、身体の隙間を埋めること。
  • 筋肉の脱力: 硬すぎたり柔らかすぎたりして踏ん張るのではなく、全身の力がフッと抜けること。
  • スムーズな寝返り: 睡眠中に自然な寝返りを打ち、血流を促して熱を逃がすこと。

「スマホ断ち」という生活習慣の改善はもちろん大切ですが、同時に、身体に合ったマットレスと枕を使うことで「全身の筋肉が脱力でき、身体をしっかり休ませることができる環境」を作ってあげること

これが、限られた睡眠時間の中で回復力を引き出すための、科学的で確実なアプローチです。


よくある質問(FAQ)

Q1.ブルーライトカットのメガネをしていれば、寝る直前までスマホを見てもいいですか?

A1.光の刺激はある程度和らぎますが、記事でもお伝えした通り「情報の刺激」による脳の興奮は防げません。メガネをしていても、寝る15分前には手放すことをおすすめします。

Q2.どうしてもスマホで動画を見ながら「寝落ち」してしまいます。

A2.寝落ちしている時は、脳や身体が十分に睡眠へ移行する準備ができないまま眠りに入っている可能性があります。まずは「ベッドの中にはスマホを持ち込まない(充電器を遠くにする)」という小さなルールから始めてみてください。

Q3.睡眠時間は7時間取っているのに、疲れが取れません。

A3.睡眠の「長さ」だけでなく「質(深さ)」、そして「身体の力が抜けて休めているか」が影響しているかもしれません。マットレスや枕がご自身の体型に合っていないことで、寝ている間も筋肉が緊張し、そのため睡眠の質が低下している可能性があります。

6.最後に:自分の身体を知ることから始めませんか?

当店では、特許取得の測定器を使って、一人ひとりの「背中のカーブ」や「体重のかかり方(体圧分散)」を客観的なデータとして測定しています。

「自分の身体のカタチに合った寝環境ってどんなものだろう?」

「今の自分の眠りの状態をデータで見てみたい」

そう思われた方は、ぜひ一度、当店の無料測定へお越しください。

 

この記事は『自称日本一文章を書くのが好きなふとん屋』が書きました

著者:石川 克幸(Katsuyuki Ishikawa)

西部製綿株式会社 代表取締役。元・カネボウ化粧品研究員。広島大学大学院で神経生物学を専攻した理系視点と、22年間で6,300人以上の体型測定データを持つ「四国唯一のスリープマスターエキスパート」。寝姿勢と体圧分散の関係を科学的に分析し、「感覚」に頼らないロジカルな枕・マットレス選びを実践し続けている。自称「日本一文章を書くのが好きなふとん屋」。

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自称『日本一文章を書くのが好きなふとん屋』

かつてはカネボウで化粧品研究員をしていました(口紅やマスカラの処方開発担当)。現在は縁あって(婿養子)香川県で『寝心地ラボ+ byふとんのせいぶ(西部製綿株式会社)』の社長をしています。自称『日本一文章を書くのが好きなふとん屋』です。広島県出身の熱狂的カープファン。現在58歳ですが、10歳と8歳の男の子のおっさんパパ。『寝具』や『眠り』のことだけでなく、『子育て』のことを書くことも大好きです。もと研究員だけあってかなり理屈っぽいですが、出来るだけ読みやすい文章を心がけています。
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