【独自解説】大谷翔平選手が愛用している[エアーSX]マットレスを販売店の立場から、どこよりも分かりやすく徹底解説しました
1.大谷翔平選手が愛用しているマットレス
先日、ロサンゼルスドジャースの大谷翔平選手が、メジャーリーグ初の50本塁打‐50盗塁を達成しました。
大谷翔平選手は高いパフォーマンスを維持するために『睡眠を大切にしている』ことでも有名です。
そんな大谷翔平選手が愛用しているマットレスをご存じでしょうか?
目次
1.大谷翔平選手が愛用しているマットレス
2.西川のコンディショニングマットレス[エアーSX]
3.[エアー]の4グレード
4.[エアー]の構造の基本的な考え方
5.エアウィーヴと[エアー]の比較論(違いの説明)
6.[エアーSX]の構造を細分化して徹底解説
6-1.[エアーSX]の特徴① 物性の異なるウレタンを組み合わせている
6-2.[エアーSX]の特徴② 特殊な立体凹凸構造を施している
6-3.立体構造の特徴-1 『Xクロススリット』~通気性を高める工夫~
6-4.立体構造の特徴-2 『3×3ブロック』~体圧分散性を高める工夫~
7.[エアーSX]に対する私なりの評価(口コミ)
8.[エアーSX]と[エアーSI]の比較論(違いの説明)
9.[エアーSX]の価格(値段)
10.【店頭限定特別モデル】[エアーSX] エアーサイクロン内蔵三つ折りタイプ
10-1.特別モデルの特徴① エアーサイクロン内蔵
10-2.特別モデルの特徴② 三つ折り
11.[エアーSX] エアーサイクロン内蔵三つ折りタイプの価格(値段)
12.[エアーSX]の特徴をまとめてみました
13.体型測定&体圧分散測定であなたのマットレス選びをサポート
14.寝心地ラボ+ byふとんのせいぶ 店舗情報
文字数:約15,000文字
読み終わるまでの時間(目安):約30分
本記事では大谷翔平選手が愛用しているマットレスについて、販売店の立場から(メーカーサイドの情報の受け売りではなく)、どこよりも詳しく分かりやすく独自解説しています。
かなりの長文になるので、お時間のない方はブックマークして後でお読みください。
また、読まれる方の理解をサポートするために、各章の最後に要約を記しています。
この記事は自称『日本一文章を書くのが好きなふとん屋』が書きました
お店は香川県観音寺市豊浜町にあります
2.西川のコンディショニングマットレス[エアーSX]
現在、大谷翔平選手が愛用しているマットレスは、西川のコンディショニングマットレス[エアーSX]です。
以下に中日新聞のネット記事を引用します。
大谷がもともと西川の寝具を使用していたことから、2017年3月に「睡眠コンディショニングサポート契約」を結び、今年で8年目になる。
現在は同社の「エアーSX」マットレスを使用。表面の多数の凹凸が特徴で、体を点で支えることにより、体圧を分散できる構造になっている。
人間の体はあおむけで寝ると腰に約44%、肩に約33%の体重がかかり、腰と肩に大きな負担をかけてしまうが、同社の「エアー」シリーズではその負担を極力分散できるようになっている。
同社は同シリーズの持ち運び可能なモデルも提供し、遠征先でも快適な睡眠をとれるようサポート。
大谷はこのシリーズのマットレスを高校時代から使用してきたそうだ。
中日新聞記事 大谷翔平、『最高の眠り』が『最高の成績』につながる…スーパースターを支える寝具のへのこだわりとは より引用
本記事では大谷翔平選手が愛用している[エアーSX]について、どこよりも詳しく分かりやすく、なおかつマニアックに独自解説したいと思います。
2章の要約
大谷翔平選手は西川のコンディショニングマットレス[エアー]を高校時代から愛用している。
現在、大谷翔平選手が愛用しているのは[エアーSX]である。
3.[エアー]の4グレード
[エアーSX]について詳しく解説する前に、西川のコンディショニングマットレス[エアー]のラインナップを簡単にご紹介したいと思います。
[エアー]は4つのグレードから構成されています。
当店では[エアー]の全4モデルを展示しており、全て体感いただくことが可能です。
[エアー01SE]
[エアー]の入門編
[エアー01]SEマットレスは、点で支えて、快適な睡眠へと導く特殊立体波形凹凸構造。敷き寝具に求められる「体圧分散」「寝姿勢保持」の機能を高めることで、快眠をサポート。質の高い睡眠を提供します。
西川株式会社 コンディショニングマットレス[エアー]公式サイトからの引用
[エアー03]
高反発フォーム(ソムニフォーム)を採用することで反発力アップ、ワンランク上の寝心地
[エアー03]マットレスは、快適な睡眠へと導く特殊立体波形凹凸構造を進化させ、クッション性や通気性をより高めた上位モデル。体圧分散性と安定感に優れ、ワンランク上の睡眠環境をサポートします。
西川株式会社 コンディショニングマットレス[エアー]公式サイトからの引用
[エアーSI]
立体構造(3×3ブロック、Xクロススリット)が特徴、[エアーSX]登場以前のフラッグシップモデル
[エアーSI]マットレスは、日々のセルフケアのために開発された特殊立体クロススリット構造マットレス。横向き、仰向け、どちらの寝姿勢でも肉体をバランスよく支える快適な睡眠環境を実現。明日の活力を求める人のコンディショニングをサポートします。
西川株式会社 コンディショニングマットレス[エアー]公式サイトからの引用
[エアーSX]
『体圧分散』と『反発力』をより高いレベルで実現、[エアー]の最高峰モデル
しなやかにボディラインにフィットする柔軟性と、しっかり体を支える硬度、寝返りしやすい高弾力性。そのすべてを兼ね備えた緻密なプロダクト[エアーSX]は、新たな調整スリットと、両サイドのエッジを強化したカッティングにより、眠りのフォームを繊細かつタフにサポート。横向きでの寝心地もより快適に、眠りの質を更なる高みへ導きます。
西川株式会社 コンディショニングマットレス[エアー]公式サイトからの引用
コンディショニングマットレス[エアー]全4グレードの違いを詳しく知りたい方は、関連記事をご参照ください。
大谷翔平選手が実際に使っている[エアーSX]は、これら4グレードの中で最上級グレードということになります。
3章の要約
西川のコンディショニングマットレス[エアー]は
[エアー01]
[エアー03]
[エアーSI]
[エアーSX]
の4グレードから構成されている。大谷翔平選手が愛用している[エアーSX]は、[エアー]の最上級グレードである。
4.[エアー]の構造の基本的な考え方
[エアー]は『ムアツふとん』のタマゴ状の凹凸構造を進化させ、より複雑な立体構造を施しています。
なお、西川の公式見解によると、[エアー]の原型は『ムアツふとん』ではなく『健圧敷きふとん』とのことです。
しかしながら、そもそも『健圧敷きふとん』が『ムアツふとん』を原型としています。
そのためやはり[エアー]は『ムアツふとん』を進化させたものと見なすのが本質的だと思います。
これに加えて[エアー]は物性の異なる複数のウレタンを層状に組み合わせています。
[エアー]最大の特徴は下記の2点です。
- 1)素材の異なるウレタンを層状に重ねている
- 2)特殊な立体凹凸構造を施している
ウレタン素材を層状に組み合わせて特殊な立体構造を施すことに関して、西川は独自のノウハウを有しており、これは他社の追随を全く許しません。
これによって『フィット感』と『反発力』を兼ね備えた独特の寝心地を生み出しています。
上記は[エアーSX]の断面図です。
物性の異なる3種類のウレタンを4層に重ね合わせ、さらに複雑に立体構造を施していることがご理解いただけると思います。
構造の基本となる考え方は下記の通りです。
- UPPER(上層) 体圧分散部⇒背中のカーブを優しく、すき間なく埋める
- BESE(下層) 寝姿勢保持部⇒余分な沈み込みを防ぎ、しっかり支える
この基本構造は、世の中にある優れたマットレスの多くに採用されているものですが、その中でも西川は一歩先を進んでいると思います。
4章の要約
[エアーSX]の構造の特徴は下記の2点である。
1)素材の異なるウレタンを層状に重ねている
2)特殊な立体凹凸構造を施している
[エアーSX]の構造の基本的な役割は下記の通りである。
1)UPPER(上層) 体圧分散部⇒背中のカーブを優しく、すき間なく埋める
2)BESE(下層) 寝姿勢保持部⇒余分な沈み込みを防ぎ、しっかり支える
このようなウレタンマットレス作りのノウハウに関して、西川は他社よりも優れている。
5.エアウィーヴの[エアー]の比較論(違いの説明)
エアウィーヴというマットレスもまた有名です。
しかしながら[エアー]と名称が類似しているので、当店にご来店されたお客様で両者を混同している方が多くおられます。
おそらく一般生活者の中で、『エアウィーヴと[エアー]は一体何が違うの?』と思っておられる方も多いのではないでしょうか?
はっきり申し上げて、エアウィーヴは[エアー]とは全く別物です。物性もまた大きく異なっています。
ここで二つの高反発マットレスの比較論(違いの説明)を、できるだけ簡潔に分かりやすく行ってみたいと思います。
ポリエチレンは硬くて透明性の高い素材です。
身近なところではペットボトルに使用されています(PETボトルのPETがポリエチレンの略語です)。
またトランプなどが入っている透明で硬いケースの素材もポリエチレンです。
このように書くと、ポリエチレンがかなり硬い素材であることをご理解いただけると思います。
ポリエチレンを繊維状(名称:エアファイバー®)にした上で、成型することで弾力性を持たせて、敷き寝具の中材として用いているのがエアウィーヴです。
そのためエアウィーヴは高弾力性で硬めの寝心地が特徴です。
言い換えると典型的な高反発マットレスと言えるでしょう。
ここまで記してきた通り[エアー]は物性の異なるウレタンを層状に重ねて、さらに特殊な立体構造を施しています。
これによって『反発力』と『フィット感』を高いレベルで両立させることに成功しています。
言い換えると[エアー]はバランス型の高反発マットレスと言えるでしょう。
エアウィーヴと[エアー]の違いまとめ
上記のような違いによって、エアウィーヴと[エアー]は全く異なるマットレスと言うことが出来ます。
エアウィーヴは典型的な高反発マットレスであり、高弾力性を持った硬めの寝心地です。
[エアー]も同様に高反発マットレスに分類することが出来ますが、反発力とフィット感のバランス型の寝心地ということが出来ます。
5章の要約
エアウィーヴと[エアー]は全く異なった物性を有するマットレスである。
エアウィーヴはポリエチレン
[エアー]はウレタン
と中芯の素材が異なっている。そのため、
エアーウィーヴは典型的な高反発マットレス
[エアー]は反発力とフィット感のバランス型高反発マットレス
ということが出来る。
6.[エアーSX]の構造を細分化して徹底解説
これから[エアーSX]について詳しくご説明したいと思います。
上記は[エアーSX レギュラー]のカットサンプルです。
非常に複雑な構造をしているため、一般生活者の方からすると『何のことやらさっぱりわからない。』というのが正直なところではないでしょうか?
そこでメーカーである西川さんにリクエストして、素材ごとのカットサンプルを取り寄せてみました。これを用いて私なりに独自分析してみたいと思います。
その前に1点だけ補足しておきたいと思います。
ここまでの図や写真の中に『青色』と『赤色』のものが混在していることにお気づきでしょうか?
実は[エアーSX]には『ハードタイプ』と『レギュラータイプ』があります。
カットサンプルの色の青い方が『ハードタイプ』、色の赤い方が『レギュラータイプ』です。
『ハードタイプ』と『レギュラータイプ』の構造は同一で、硬さが異なっています。
つまり、
青いウレタンの硬さ>赤いウレタンの硬さ
という物性の違いにより、
- 『ハードタイプ』=硬め
- 『レギュラータイプ』=柔らかめ
という寝心地の違いを生み出しています。
そして大谷翔平選手が愛用しているのは[エアーSX]のレギュラータイプです。
体格的にはハードタイプを使っていそうですので、少々意外ではあります。
[エアーSX]の特徴① 物性の異なるウレタンを組み合わせている
左から
- ①第1層 フレスフォーム
- ②第2層 高硬度ウレタン
- ③第3層 ソムニフォーム
- ④第4層 高硬度ウレタン
となります。
このうち②と④は比較的一般的な物性を有する『高硬度ウレタン』です。
そして特徴的なのが ①の『フレスフォーム』と ③の『ソムニフォーム』です。
①の『フレスフォーム』は、反発力はあまりありません(だからと言って低反発ではありません)。
その分柔らかく、極めて高いフィット感を示します。
[エアーSX]で最も重要な役割『ソムニフォーム』
③の『ソムニフォーム』は、[エアーSX]で最も重要な役割を持っている『高反発フォーム』です。
聞くところによると西川とブリジストンで共同開発したとのことです。
世間一般で言う『高反発フォーム』は、単に硬いものを『高反発』と謳っていることが多いのが実際のところです。
ところが『ソムニフォーム』はそれらとは一線を画します。
②④の『高硬度フォーム』と③『ソムニフォーム』を比べた場合、
硬さ⇒②④高硬度フォーム>③ソムニフォーム
ですが
反発力、弾力性⇒②④高硬度フォーム<③ソムニフォーム となります。
ソムニフォームの特徴は『柔らかいのに、高反発で弾力性に富んでいる』
この『ソムニフォーム』を構造の中に組み込むことで、[エアーSX]に独特のラグジュアリーな弾力性を付与しています。
しかし普通に考えたら、こういった高反発素材をもっと上の層に入れたくなるところですが、あえて『第3層』に入れたところに工夫を感じるのは、私だけでしょうか?
[エアーSI]も昨年末のモデルチェンジで、ソムニフォームが採用されました。
しかしながら[エアーSI]はソムニフォームを『第1層』に配置しています。
そのためラグジュアリーな反発力という点において、[エアーSX]の方が[エアーSI]よりも優れています。
同じ素材でも、配置する場所によってその効果が発揮される度合が異なるのは、とても興味深いと思いますし、西川のノウハウの高さを伺うことが出来ます。
カットサンプルをタテに並び替えて、私なりの解釈で各層の役割を記入したものが下の図となります。
- ①第1層 フレスフォーム(フィット感の向上)
⇒身体を優しく支える - ②第2層 高硬度ウレタン(寝心地バランス調整)
⇒フィット感と寝姿勢保持のバランス調整 - ③第3層 ソムニフォーム(反発力の向上)
⇒寝返りのサポートとラグジュアリーな反発力を生み出す - ④第4層 高硬度ウレタン(沈み込みの防止)
⇒身体をしっかり支える
上記の役割分担は、あくまでも私独自の解釈によるものですが、おそらく本質を外してはいないはずです。
記述の通り、
- UPPER(上層) 体圧分散部⇒背中のカーブを優しくすき間なく埋める
- BESE(下層) 寝姿勢保持部⇒余分な沈み込みを防ぎ、しっかり支える
という基本構造になっています。
[エアー]の特徴② 特殊な立体凹凸構造を施している
これに加えて、[エアー]には独特の立体凹凸構造が施されています。
先ほど申し上げた通り[エアー]はロングセラーの健康敷きふとん『ムアツふとん』を原型として進化させたものです。
『ムアツふとん』にはタマゴ状の凹凸構造が施されています。
タマゴ状の凹凸構造により『点で支える』敷きふとんという呼ばれ方をします。
そしてこの凹凸構造により表面的な柔らかさが生じ、体圧分散性が高まります。
①単にフラットなウレタンフォーム
②上記(①)と同一素材で、表面にタマゴ状の凹凸構造を施したもの
を比較した場合、
①よりも②の方が表面的に柔らかくなり、体圧分散性が高まります。
フラットなウレタンフォームと比較して、
表面に凹凸構造を施したウレタンフォームは、体圧分散性が増し、フィット感が高まります。
[エアー]はこういった『ムアツふとん』由来の立体構造をさらに進化させています。
[エアーSX]の断面図を再掲します。
表面に(ムアツふとん同様の)タマゴ状の凹凸構造があることに加えて、より複雑な立体構造が施されていることがご理解ただけると思います。
立体構造の特徴-1 『Xクロススリット』~通気性を高める工夫~
まず『Xクロススリット』というスリットをタテ、ヨコに施すことで、通気性を高めています。
ウレタンフォームの弱点として広く認識されているのが、夏場におけるムレ感です。
実際のところ、石油由来であるウレタンフォームは吸湿性が劣ります。この点は厳然たる事実です。
特に低反発ウレタンフォームは、通気性に極めて乏しく、その上密着性が高い(背中との接触面積が増え熱や湿気がこもる)ため、夏場のムレ感は非常に高いものがあります。
こういったウレタンの欠点を補うために、[エアー]など高付加価値のマットレスに用いられるフォームには、ムマク化(フォームの中に微細な通気孔を作ることで、通気性を高める)などの処理がしばしば行われます。
『Xクロススリット』はその一環であり、通気性をより高めるための工夫ということになります。
しかしながら、このような加工を施して通気性を高めても、ウレタン素材の『吸湿性の低さ』を根本的に解決するものではない点は、くれぐれもご理解いただきたいと思います。
そのため夏場の使用に際しては、『綿』『脱脂綿』『麻』など天然素材の敷きパッドを表面に敷いて使われることをオススメしています(というか必須です)。
なお、これは[エアー]に限らず、全てのウレタンマットレス(ラテックスマットレスも同様)に言えることです。
立体構造の特徴-2 『3×3ブロック』~体圧分散性を高める工夫~
私が見る限り、より重要な役割を果たしているのが『3×3ブロック』です。
3×3のタマゴ状の凹凸ごとに、より深いスリットが施されています。
図を見ると、重りを置いた場合、その部分だけが独立して沈みこんでいることが一目瞭然です。
そして両サイドのユニットには沈み込みが及んでいないことが分かります。
つまり掛かった圧力をその部分で特異的に吸収する特性を示しています。
こういった構造があることにより、フィット感(体圧分散性)が大幅に向上することとなります。 こういった考え方は、スプリングマットレスのポケットコイルにも用いられています。
しかしながらポケットコイルの場合、その上層に『綿』や『ウレタン』が配置されています。
そのため体圧を特異的に吸収・分散する構造は、直接身体に接するわけではありません。
例えるなら『2階から目薬』と言えるでしょう。
こういった点により[エアーSX]の構造の方が、ポケットコイル構造よりも体圧分散性において優位性があると私は考えています。
ポケットコイル構造と比較して、
[エアーSX]の立体構造は、その部分に掛かった圧力をより特異的に吸収することが出来ます。
以上のような構造状の工夫を施すことにより、[エアーSX]が独特の寝心地を生み出していることがご理解いただけると思います。
6章の要約
[エアーSX]にはハードタイプとレギュラータイプがある。
大谷翔平選手が愛用しているのは[エアーSX] レギュラータイプ。
[エアーSX]は物性の異なるウレタンの4層構造および表面の凹凸構造に加え、
1)Xクロススリット
2)3×3ブロック
という特殊な立体構造を施しており、独特の寝心地を生み出している。
7.[エアーSX]に対する私なりの評価(口コミ)
ここまで詳しく書いてきた通り、[エアーSX]は構造的に非常に工夫がなされています。
ウレタンマットレスにおいて、特異的な構造を生み出すノウハウに関して、製造メーカーである西川は他社の追随を許しません。
世の中にプロファイル(凹凸)加工の施されたウレタンマットレスは数多く存在していますが、[エアーSX](や立体構造の類似している整圧マットレス)のような複雑な立体構造は、他に類を見ません。
この中で最も重要な役割を果たしているのが、3層目(図中に赤字でHigh‐bound layerと記してある部分)です。![[エアーSX レギュラー]に採用されているウレタンサンプル](https://oh-futon.co.jp/blog/wp-content/uploads/2020/05/1cc5e3e5ede5c528f3792499be29532b.png)
この部分は、記述の通りソムニフォームです。
ソムニフォームは柔らかいのに、非常に高い反発力を有しています。
それによって、独特のラグジュアリーで弾力性に富んだ寝心地が生み出されています。
[エアーSX]は高反発マットレスに分類されます。
世の中の高反発マットレスは硬くて体圧分散性に劣る場合が多いことが広く知られています。
しかしながら[エアーSX]は高反発特性を有しながら、高い体圧分散性を示します。
[エアーSX]は『反発力(寝返りの打ちやすさ)』と『フィット感(体圧分散性)』という、相反する二つの要素を、極めて高い次元で両立したマットレスです。
一般的に高反発マットレスは、
反発力が高いため寝返りが打ちやすい。
その反面、物性的に硬いものが多く、体圧分散性に劣ります。
しかしながら[エアーSX]は高反発特性を有しながら、体圧分散性も優れています。
[エアーSX]は極めて優れたマットレスであり、他社のマットレスで類似のものを見出すことはおそらく出来ないと思います。
大谷翔平選手は長年[エアーSX]レギュラータイプを愛用しています。
[エアーSX]を使って質の高い睡眠を取っていることが、あの驚異的なパフォーマンスを生み出す手助けになっていると思われます。
7章の要約
[エアーSX]は『反発力(寝返りの打ちやすさ)』と『フィット感(体圧分散性)』という、相反する二つの要素を、極めて高い次元で両立したマットレスである。
他社製品で類似のマットレスを見出すことは難しい。
大谷翔平選手が[エアーSX]を使って質の高い睡眠を取っていることが、驚異的なパフォーマンスを生み出す手助けになっていると思われる。
8.[エアーSX]と[エアーSI]の比較論(違いの説明)
[エアーSX]と[エアーSI]は名称も似通っており、また構造も類似しています。
そのため一般生活者の方にとって『[エアーSX]と[エアーSI]はどう違うの?』という疑問をお持ちの方が多いのではないででしょうか?
実際、私の過去のブログ記事『西川のコンディショニングマットレス[エアー]~モデルごとの違いを独自解説~』には、『西川エアーsx si 違い』といったキーワード検索でたどりつかれる方が数多くおられるようです。
そこで、改めて[エアーSX]と[エアーSI]の比較論(違いの説明)について書いてみたいと思います。
下記が[エアーSI]の断面です。
立体構造そのものは[エアーSI]は[エアーSX]にかなり似ています。
- 1)Xスリット構造により通気性が向上
- 2)3×3の凹凸ごとにブロック化することで体圧分散性が向上
この2点は[エアーSX]と全く共通です。
しかしながら、ウレタンの層状構造に大きな違いがあります。
[エアーSI]は3種類のウレタンを層状に重ねています。
- ①第1層 ソムニフォーム(フィット感の向上)
⇒身体を優しく支える、体圧分散 - ②第2層 高硬度ウレタン(寝心地バランス調整)
⇒フィット感と寝姿勢保持のバランス調整 - ③第3層 スーパーハードフォーム(沈み込みの防止)
⇒身体をしっかり支える
これに対して[エアーSX]は4種類のウレタンを重ねています。
- ①第1層 フレスフォーム(フィット感の向上)
⇒身体を優しく支える、体圧分散 - ②第2層 高硬度ウレタン(寝心地バランス調整)
⇒フィット感と寝姿勢保持のバランス調整 - ③第3層 ソムニフォーム(反発力の向上)
⇒寝返りのサポートとラグジュアリーな寝心地を生み出す - ④第4層 高硬度ウレタン(沈み込みの防止)
⇒身体をしっかり支える
先ほど[エアーSX]の中で、最も特徴的な素材はソムニフォームであると記しました。
ソムニフォームは柔らかいのに、非常に高い反発力を有しています。
[エアーSX]ではソムニフォームを第3層に用いることで、独特のラグジュアリーで弾力性に富んだ寝心地が生みだすことに成功しています。
一方で[エアーSI]はソムニフォームを第1層に用いています。
第1層に配置することで、役割的にはフィット感の向上がメインとなっています。
そのため[エアーSX]と[エアーSI]の寝心地を比較した場合、ラグジュアリーで弾力性のある寝心地という観点で、[エアーSX]に軍配が上がります。
8章の要約
[エアーSX]と[エアーSI]の立体構造は類似している。
[エアーSX]と[エアーSI]はウレタンフォームの4層構造の組み合わせが異なっている。
[エアーSI]よりも[エアーSX]の方がラグジュアリーで弾力性の高い寝心地である。
9.[エアーSX]の価格(値段)
エアーSXレギュラー
●フロアマットレスの価格(値段)
シングル 176,000円(税込)W 97×D195×H9㎝
セミダブル 209,000円(税込)W 120×D195×H9㎝
ダブル 242,000円(税込)W 140×D195×H9㎝
●ベッドマットレスの価格(値段)
シングル 242,000円(税込)W 97×D195×H14㎝
セミダブル 297,000円(税込)W 120×D195×H14㎝
ダブル 352,000円(税込)W 140×D195×H14㎝
エアーSXハード
●フロアマットレスの価格(値段)
シングル 198,000円(税込)W 97×D195×H9㎝
セミダブル 231,000円(税込)W 120×D195×H9㎝
ダブル 264,000円(税込)W 140×D195×H9㎝
●ベッドマットレスの価格(値段)
シングル 280,000円(税込)W 97×D195×H14㎝
セミダブル 335,500円(税込)W 120×D195×H14㎝
ダブル 390,000円(税込)W 140×D195×H14㎝
10.【店頭限定モデル】[エアーSX] エアーサイクロン内蔵三つ折りタイプ
さてここからが耳寄り情報です。 [エアーSX]には店頭限定モデルが存在しています。
そのため西川のエアー公式サイト(https://www.airsleep.jp/)や西川公式オンラインショップ(https://shop.nishikawa1566.com/)にも掲載されていません。
全国の西川チェーン店でしか取り扱うことが出来ない、知る人ぞ知る特別限定モデルです。
その名も[エアーSX]マットレス エアーサイクロン内蔵三つ折りタイプです。
名前が長いので、業界内では[エアーSX]三つ折りタイプと呼ばれています。
でもせっかくの最上級グレードなので、もう少しシンプルで格好良い名前にしてもらえたら・・・と思っています(笑)
それはさておき、これから[エアーSX]マットレス エアーサイクロン内蔵三つ折りタイプについて詳しく書いてみたいと思います。
10-1.特別モデルの特徴① エアーサイクロン内蔵
エアーサイクロンはもともと夏用の敷きパッドとして販売されていました。
96%が空気層のため『風通る敷きパッド』といった謳い文句が用いられていたと記憶しています。
しかしながらエアーサイクロンは
1)素材がポリエステル100%なので、吸湿性がほとんどなく蒸れやすい、表面がべたつきやすい
2)触感がゴワゴワしている(特に女性から『肌に跡がつきそう』と敬遠されました)
といった理由で、夏用の敷きパッドとしての評価は芳しいものではありませんでした。
しかしながら本モデルでは『エアーサイクロンをマットレスの底面に配置する』という逆転の発想が用いられています。
それでは実際にマットレスの中身を取り出してみたいと思います。
上層は[エアーSX]そのものであり、その下にある黒いシートがエアーサイクロンです。
上層と下層を少しずらして置いてみました。
エアーサイクロン単体です。
それではエアーサイクロンをマットレスの底面に配置する利点は何でしょう?
利点① マットレスの反発力が高まる
エアーサイクロンそのものが、反発力を有する素材です。
これが底面に配置されることで、もともと高反発な物性を有する[エアー]に、さらなる高反発特性が付与されます。
これにより、
1)寝返りがより打ちやすくなる
2)よりラグジュアリーな寝心地になる
というメリットがあります。
利点② マットレスの湿気対策に有効
[エアー]の中材はウレタン素材です。
様々な長所を有するウレタンですが、数少ない短所として知られているのが『吸湿性の低さ』です。
この点に関しては記述の通りです。
そういった吸湿性の低さを補うために、
- 1)マットレスの上に『敷きパッド』『ベッドパッド』を重ねる
- 2)マットレスの下に『除湿シート』を敷く
- 3)まめに立て掛けたりして、湿気を飛ばす
といった対策が必要となりますが、エアーサイクロンの底面への配置はその一環となります。
ウレタンマットレスは湿気の滞留した状態で体圧が掛かると、経年の硬度低下(いわゆるへたり)が早まることが知れれています。
裏を返せば、滞留する湿気を効率的に取り除けば、マットレスの耐久性が増します。
そのため、ふとん乾燥機を用いることは、ウレタンマットレスの耐久性を増すためにとても有効です。
その一方で、天日干しはウレタンの劣化を早める(ウレタンは紫外線の影響で色変化が生じたり脆くなりやすい)ため避けてください。
また、ウレタンマットレスの使用の際に、底面のカビは気になる部分です。
その点、エアサイクロンを底面に配置することで通気性が高まるため、底面へのカビ対策としても有効です。
つまり、エアーサイクロンを底面に配置することで、物性面そして衛生面での耐久性が高まります=ヘタりにくくなる、カビが生じにくくなります。
10-2.特別モデルの特徴② 三つ折り
[エアーSX] エアーサイクロン内蔵三つ折りタイプは、名前の通り三つ折り可能です。
3つ折りのメリット① 上げ下げが楽
三つ折りできることで、折り畳み=マットレスの上げ下げが楽になります。
通常モデルの[エアーX]の場合、一枚物のマットレスを丸めて、マジックテープで留める格好になります。
両者を比較した場合、前者(三つ折り)の方がマットレスの上げ下げ(敷く、収納する)が顕著に手軽です。
これに加えて、三分割構造になっている事より、もう一つのメリットがあります。 おそらくこちらの方が重要な利点です。
三つ折りのメリット② ローテーション可能
マットレスの経年での硬度変化は、均等に生じるわけではなく、身体の中で最も重い胴体を支える中央部が、もっともヘタりやすい(=柔らかくなり、沈み込みが生じる)です。
そして次に頭側、そして最もヘタりにくいのが足側となります。
3分割構造のマットレスの場合、
『胴体部分』=ヘタりやすい
と
『頭側』や『足側』=比較的ヘタりにくい
を入れ替えることが可能です。
ローテーションは通常4~5年使用した後に行う場合が多く、これによりマットレスの寿命を延ばすことが可能となります。
もちろん1枚物のマットレスでは、ローテーションは行うことが出来ません。
頭と足を逆にすることは出来るかも知れませんが、最も体圧のかかるお尻部分はほぼど真ん中ななので、ほとんど意味がありません。
ローテーションすることで長く使える点は、三つ折り(三分割)マットレスの非常に大きなアドバンテージと言えるでしょう。
10章の要約
上級モデル[エアーSX]エアーサイクロン内蔵三つ折りタイプは、下記の点において通常の[エアーSX]より優れている。
1)三つ折り可能で上げ下げが楽、ローテーション可能
2)エアーサイクロン内蔵により、高い反発力、ラグジュアリーな弾力性、高い耐久性を実現
[エアーSX]エアーサイクロン内蔵三つ折りタイプは店頭限定モデル(西川チェーン店限定)であり、ネット販売不可である。
11.[エアーSX] エアーサイクロン内蔵三つ折りタイプの価格(値段)
●レギュラータイプの価格(値段)
シングル 231,000円(税込)W 97×D195×H11㎝
セミダブル 280,500円(税込)W 120×D195×H11㎝
ダブル 330,000円(税込)W 140×D195×H11㎝
●ハードタイプの価格(値段)
シングル 253,000円(税込)W 97×D195×H11㎝
セミダブル 302,500円(税込)W 120×D195×H11㎝
ダブル 352,000円(税込)W 140×D195×H11㎝
12.[エアーSX]の特徴をまとめてみました
ここまで詳しく書いてきた通り、[エアーSX]は独特の構造と物性を有する優れたウレタンマットレスです。
12-1.[エアーSX]は低反発マットレス?それとも高反発マットレス?
[エアーSX]は高反発マットレスに分類されます。
一般的に高反発マットレスは寝返りが打ちやすいものの、物性的に硬いものが多くフィット感に劣ると言われています。
しかしながら[エアーSX]はこれまでご説明した通り、独特の構造を用いることで高い体圧分散性(フィット感)を有しています。
つまり『反発力』と『フィット感』という相反する要素を、高い次元で兼ね備えた高反発マットレスです。
こういった特性は、物性の異なる複数のウレタン素材をうまく層状に組み合わせ、さらに独特の立体構造を施すことにより生み出されています。
この点に関して西川は独自のノウハウを有しています。
そのため他社製品(マットレス)で、同様のものはなかなか見当たらないと思います。
底面にエアーサイクロンを配置し、さらに三分割構造にすることでさらに品質が向上しています。
- ①使い勝手が向上=上げ下げしやすい
- ②耐久性が向上=ローテーション可能、湿気対策が万全
- ③寝心地が向上=よりラグジュアリーで弾力性のある寝心地
[エアーSX]の寝心地をぜひ一度ご体感ください。
12章の要約
[エアーSX]は高反発マットレスに分類される。
一般的に高反発マットレスは、反発力に優れる反面フィット感が劣るとされているが、[エアーSX]はフィット感も優れている。
[エアーSX]は、
①フィット感(体圧分散性)
②反発力(寝返りの打ちやすさ)
③ラグジュアリーな寝心地
という3つの要素を、高い次元で兼ね備えている。店頭限定(西川チェーン店)モデルである、[エアーSX]エアーサイクロン内蔵三つ折りタイプは
①使い勝手が向上=上げ下げしやすい
②耐久性が向上=ローテーション可能、湿気対策が万全
③寝心地が向上=よりラグジュアリーで弾力性のある寝心地
という点で通常の[エアーSX]よりも優れている。
13.体型測定&体圧分散測定であなたのマットレス選びをサポート
当店では西川株式会社、睡眠科学研究所認定のスリープマスターエキスパートが、特許取得の測定器を用いて、体型(背中のカーブ)および体圧分散を測定して、あなたのマットレス選びをサポートします。
スリープマスターエキスパートが在籍
スリープマスターエキスパートが在籍しているのは、四国四県(香川県、愛媛県、徳島県、高知県)では当店だけです(2024年10月5日現在)。
体形(背中のカーブ)測定
体圧分散測定
測定結果の説明
マットレスのフィッティング
14.寝心地ラボ+ byふとんのせいぶ 店舗情報

寝心地ラボ+ byふとんのせいぶ
西部製綿株式会社
香川県観音寺市豊浜町箕浦甲2424
0875-52-3234


2階建ての体感型のショールームです。


アクセス


四国各地からのアクセス良好
・松山ICより80分
・徳島ICより90分
・高知ICより60分
近隣地域
■香川県 観音寺市、三豊市
■愛媛県 四国中央市
■徳島県 三好市
対応地域(スタッフ自ら配達、アフターフォロー可能)
■香川県 高松市、丸亀市、坂出市、善通寺市、さぬき市、東かがわ市、三木町、宇多津町、綾川町、琴平町、多度津町、まんのう町
■愛媛県 松山市、今治市、新居浜市、西条市、伊予市、東温市、松前町、砥部町、
■徳島県 徳島市、鳴門市、小松島市、阿南市、吉野川市、阿波市、美馬市、三好市、石井町、神山町、松茂町、北島町、藍住町、板野町、上板町、つるぎ町、東みよし町
■高知県 高知市、南国市、土佐市、須崎市、香南市、香美市、いの町、土佐町、本山町、大豊町、芸西村
その他のエリアにお住いの方も、対応可能場合がありますのでご相談ください。
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