【子供店長&子供副店長通信】「ぜんぜん平気」と言い続けたマサキの強さの原点(2025年11月号)
1.大好評『子供店長&子供副店長通信』の過去記事を大公開
当店ではダイレクトメールを手作りし、ご縁のできたお客様の所に定期的にお届けしています。
多くの方からの共感をいただいており、ダイレクトメールの中で最も人気のあるコンテンツです。
一人でも多くの方にお読みいただきたく、ブログにて公開したいと思います。
今回は2025年11月号をお届けします。
2.「ぜんぜん平気」と言い続けたマサキの強さの原点
次男マサキは2017年8月22日に体重2,878gで元気に誕生しました。
全てが順調に思えましたが、生後1ヶ月を過ぎた頃から母乳の飲みが悪くなりました。そして10月12日の夜、肩で息をしているマサキを見て、私たちは善通寺にある「おとなとこどもの医療センター」の救急外来へと急ぎました。
当直医の見立ては「風邪かな?」ということで、私たちは一旦ほっと胸をなでおろしました。
しかしながら、帰りの車中でマサキの息づかいがどんどん苦しそうになっていったのです。一度は家に戻ったものの、妻は「また病院に連れて行く」と、思いつめた表情で善通寺へ引き返しました。時刻は深夜3時を過ぎていたと記憶しています。
3.緊急入院と真っ白な肺
マサキは緊急入院となりました。
付き添いの妻は、医師や看護師の方々が尋常ならぬ様子で慌ただしく動き回るのをただ見ているしかできず、言葉にできない不安と恐怖に包まれていたそうです。
私たち家族には、電話やメールでマサキの容態が逐一伝えられました。血液検査の結果、心臓に大きな負担が掛かっていること、そしてレントゲン映像で肺がどんどん白くなっていること・・・。
マサキが生死の境をさまよっている状況に、私たちはお店にいても仕事が手につくはずもなく、神さま仏さまにお祈りすることしかできませんでした。
入院から5日ほど経って、ようやく小康状態となった頃合いを見計らって、主治医の先生は私たちに、ゆっくりと言葉を選びながらマサキの病状と予後について話してくださいました。初めて聞く病名でしたが、極めて重篤なものであることはすぐに理解できました。
4.命のリュックと共に過ごした5年間
マサキは年明けの1月になって、ようやく退院することができました。
しかしながら大変なのはここからでした。マサキの右胸にはカテーテルが装着され、24時間365日、薬を点滴投与し続ける必要があったのです。
やがてハイハイし、立って歩くようになると、私たちは点滴ポンプの入ったバッグを持ってずっとマサキのお供をする必要がありました。
点滴が外れないよう、常に細心の注意を払う日々でした。それでも管がちぎれて救急車に乗ったことが2回あります。ちょっとした風邪の症状で大事を取っていたため、頻繁に入退院を繰り返しました。
2歳を過ぎた頃から、マサキは点滴をリュックサックに入れて背負い単独で動けるようになりました。
保育所には3歳児クラスから通い始めました。
リュックを常時背負っていましたから、他の子との違いを感じたり、自分だけ出来ないことがあったりして、辛い思いをするのでは・・・との心配もしていました。
例えば夏場の水遊びの時、楽しそうな友だちを横目で見ながら自分だけ別の遊び、というのはおそらく寂しかったはずですが、そのことを聞いても『ぜんぜん平気だよ!』と全く意に介していない様子でした。
5.ぴょんぴょん飛び跳ねたマサキ
点滴を外して飲み薬で代替できるようになったのは、もうすぐ5歳を迎える春のことでした。
退院後、マサキは軽くなった背中が嬉しくてたまらない様子で、何度も何度もぴょんぴょん飛び跳ねていました。生まれて初めて肩まで湯船につかった時には、心からとろけるような至福の表情をしていました。
それにしても、ここに至るまでの過程で他の子の何十倍も、何百倍もの苦労をしてきたはずですが、弱音を吐いたり、辛そうな顔をしたのをただの一度も見たことがありません。
その心の強さには、我が子なれど尊敬の念を抱くほどです。
これは私たち家族だけでなく、主治医・看護師の方々、そして保育所の先生方といった周囲の温かい見守りによって育まれたものであり、本当に有り難いことだと思います。
そんなマサキは、何事にも前向きで楽天的、口が悪かったりして色々と欠点もありますが、無人島に一人で流されても、どうにか生き抜いていけそうな妙なたくましさを備えています。
6.ありのままの自分で大丈夫、そして深まった優しさ
兄のコースケにとっても、弟が入院するたびに母親と引き離されるのですから、随分と寂しい思いをしたと思います。
でも大家族だったおかげで、私だけでなく祖父ちゃん祖母ちゃんの深い愛情に包まれて大切にされた経験は、それを補って余りあったかもしれません。
11歳を迎えたコースケですが、今でもとても甘えん坊、そして身近で接していて全く嫌味のない子だと思います。
素直で真面目でお人好しな兄と、頑固者で悪ガキ、超個性派の弟。そういった違いは、二人の生い立ちにあることは明らかです。
生まれてすぐに直面した壮絶な試練を乗り越え、ハンディキャップを背負いながらも周囲の温かい見守りがあったからこそ、マサキは「ありのままの自分で大丈夫」という心の強さを手に入れることができたと思います。
その一方で、弟の苦労をそばで見守り続けた兄の優しさはより深くなったのだ・・・とも思います。
二つの対照的でありながら互いを認め合う個性が、この先どんな未来を創り出すのか?私は父親として、心から楽しみに見守り続けていきたいと思います。



















