【間違いだらけのマットレス選び⑤】 高反発マットレスは体格の良い人向け
1.マットレス選びでこんな間違い・勘違いしていませんか?
□試し寝しないでマットレスを選んだ
□マットレスは硬い方が身体に良い
□低反発のマットレスは身体にフィットするので良い
□高反発のマットレスは寝返りが打ちやすいので良い
□腰痛に良いマットレスを買った
□体格の異なるご夫婦が同じマットレスで寝ている
□有名ブランド・有名人が使っているマットレスを選べば良い
上記の項目は、全て私が普段の接客の際に、お客様からよくお聞きする言葉です。
これらのどこが間違っているのか?正しいことを正しく伝えるスタンスで、できるだけ分かりやすくご説明したいと思います。
まとめて書くとかなりの長文になりそうですので、連載形式で何度かに分けて記します。
今回のテーマは『高反発マットレス』です。
目次
1.マットレス選びでこんな間違い・勘違いしていませんか?
2.高反発マットレスは寝返りが打ちやすい
3.寝返りの役割とは?
4.高反発マットレスは体圧分散性・フィット感に劣る
5.低反発マットレスが合う人・高反発マットレスが合う人
6.ひと口に高反発マットレスと言っても物性は様々
7.『低反発』『高反発』といった言葉だけでマットレスを選ぶのは失敗のもと
8.実際に体感してマットレスをお選びください
9.体型測定&体圧分散測定であなたのマットレス選びをサポート
10.寝心地ラボ+ byふとんのせいぶ 店舗情報
この記事は自称『日本一文章を書くのが好きなふとん屋』が書きました
2.高反発マットレスは寝返りが打ちやすい
昔から根強い人気の『低反発マットレス』。
低反発特有のフィット感を好まれる方が一定数いらっしゃいます。
その反面、反発力が弱いため寝返りが打ちにくいことが知られています。
これに対して『高反発マットレス』は、文字通り反発力が高いため『寝返りの打ちやすさ』が最大のアピールポイントになっています。
3.寝返りの役割とは?
『寝返り』の役割は主として次の2つが挙げられます。
①敷き寝具と接触している部位で滞りがちな血流を接触部位を替えることで促進する。
②寝床内、特に敷き寝具と接触している部位にこもる熱や湿気を循環させることで寝床内の環境を快適に保つ。
そもそも(睡眠時の)寝返りは無意識の現象です。当店に来られるお客様の中に『私は寝返りはまったく打ちません』という人がおられますが、おそらくそれはご本人が自覚していないだけで、実際には寝返りを打っているはずです。
一説によるとヒトは一晩のうちに平均して約20回寝返りを打っていると言われています。
そして季節的に寝返りが一番増えるのは夏場です。それは上記の②の原因によります。
『ずっと動き続ける』事はもちろん疲労の蓄積につながります。しかしながらその反対『まったく動かずじっとしている』のも身体にとって大きな負担となります。
身近な例でご説明しますと、長時間正座をしていると足がしびれます。
また『エコノミー症候群』という言葉を耳にしたことがあると思います。
飛行機の狭いシートで長時間動かずにじっとしていることで、体内の血流が妨げられたり、血栓が形成され、場合によって生命の危険につながる事もあるとか。
さらには寝返りと直接関係のある重篤な例としては『褥瘡』いわゆる『床ずれ』が挙げられます。
高齢者で、身体(筋力)が弱ったことにより、寝返りが打てなくなり、敷き寝具と接触している時間の長い、なおかつ身体の中で最も重い臀部(お尻)の組織が壊死してしまう状態です。
これらのことから、寝返りの重要性をご理解いただけると思います。
そして『寝返りの打ちやすい高反発マットレスが優れている』というのは、ある面では真実と言えるでしょう。
4.高反発マットレスは体圧分散性・フィット感に劣る
しかしながら高反発マットレスの多くは、硬めの物性を示すものが多く、その分体圧分散性やフィット感が劣ると言われています。
硬いマットレスで寝た場合は、下記のような寝姿勢になります。
私たちの背中にはS字カーブ(凹凸)があります。
硬いマットレスで寝た場合、身体の凹凸にフィットしません。凹の部分の隙間が埋めきれない一方、凸の部分には過度の圧力が掛かってしまいます。 専門用語を用いると『体圧分散』が上手く出来ていません。
体型に対して、マットレスが硬すぎる場合の弊害として
『腰が浮いてしんどい』
『寝返りが増える』
『仰向きで寝にくい』
『横向きやうつ伏せ寝が増える』
などが挙げられます。
これらのことにより寝ている時のリラックス感が低くなり、睡眠の質の低下につながります。
5.低反発マットレスが合う人・高反発マットレスが合う人
お客様から『高反発マットレスと低反発マットレス、どちらがおすすめですか?』というご質問をよく受けます。
こういった質問に対して、私がいつも申し上げているのは
『高反発、低反発といった言葉だけでマットレスを選ぶのは失敗のもとです』
『ご自分の体型や寝姿勢に合った物性のマットレスを選ぶことが大切です。』
ということです。
・体格に関して
低反発 痩せている人向き
高反発 がっちりしている人、太っている人向き
・温度感受性に関して
低反発 寒がりの人向き
高反発 暑がりの人向き
・性別に関して
低反発 女性向き
高反発 男性向き
・寝姿勢に関して
低反発 横向き寝の多い人向き
高反発 仰向き寝の多い人向き
・寝返りに関して
低反発 寝返りの多い人向き
高反発 寝返りの少ない人向き
やはり高反発マットレスは『体格のがっちりした男性に合いやすい(向いている)マットレス』というのが一般的な考え方だと思います。
しかしながら、ここに一つ大きな盲点があります。
6.ひと口に高反発マットレスと言っても物性は様々
世の中にある『低反発マットレス』は、どれも比較的似た物性を有しています。
その一方で、私が見る限り『高反発マットレス』に関しては物性が多様ですが、このことはあまり語られていないように思います。
最近は高反発マットレスブームと言うべきか、世の中に『高反発』を謳うマットレスは数多く存在しています。
しかしながら世の中の高反発マットレスを分類すると、
1)単に硬いマットレスを高反発と称しているもの
2)文字通り反発力の高いマットレス
3)反発力と柔らかさを兼ね備えたマットレス
など、その物性は多岐に渡ります。
例えば当店で扱っている高反発マットレスを大雑把に分類すると、
1)マニフレックスマットレス ⇒ 硬めのマットレス ⇒ がっちりしている人向け
2)コンディショニングマットレス[エアー] ⇒ (文字通り)反発力の高いマットレス ⇒ 中間
3)ゲルテックスマットレス ⇒ 反発力と柔らかさを兼ね備えたマットレス ⇒ 細身の人向け
となります。 そのため、先ほど申し上げた『高反発マットレスは体圧分散性・フィット感に劣る』というのは、あくまでも一般論に過ぎません。
ですから『高反発マットレス』という謳い文句だけで、『●●の人向け』と判断することのは難しいと言えるでしょう。
7.『低反発』『高反発』といった言葉だけでマットレスを選ぶのは失敗のもと
『低反発マットレスと高反発マットレス、どちらが良いのですか?』というご質問をお客様からよく受けます。- 低反発⇒『体圧分散性、フィット感○』『寝返りの打ちやすさ×』
- 高反発⇒『体圧分散性、フィット感×』『寝返りの打ちやすさ○』
上記のことを踏まえて、マットレスを選ぶ際には、
そのマットレスの ・フィット感、体圧分散性 ・反発力、寝返りの打ちやすさ のバランスを見極め、
それをもとにご自分の体型(背中のカーブの深さや特徴)やBMI(肥満度合=身長体重のバランス)、さらには『寝姿勢』『お悩み』に合わせて選ぶことが重要となります。
何度も繰り返しますが、『低反発』『高反発』という言葉だけを鵜呑みにしてマットレスを選ぶのは失敗のもとです。
9.体型測定&体圧分散測定であなたのマットレス選びをサポート
当店では西川株式会社、睡眠科学研究所認定のスリープマスターエキスパートが、特許取得の測定器を用いて、体型(背中のカーブ)および体圧分散を測定して、あなたのマットレス選びをサポートします。
スリープマスターエキスパートが在籍
スリープマスターエキスパートが在籍しているのは、四国四県(香川県、愛媛県、徳島県、高知県)では当店だけです(2024年10月5日現在)。
体形(背中のカーブ)測定
体圧分散測定
測定結果の説明
マットレスのフィッティング
10.寝心地ラボ+ byふとんのせいぶ 店舗情報
寝心地ラボ+ byふとんのせいぶ
西部製綿株式会社
香川県観音寺市豊浜町箕浦甲2424
0875-52-3234
2階建ての体感型のショールームです。
アクセス
四国各地からのアクセス良好
・高松中央ICより50分
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どうぞお気軽にご来店ください。
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