親に「介護ベッドは嫌」と拒否されたら?~レンタル vs 購入で後悔しない電動ベッドの選び方~
1.はじめに:「介護ベッドなんてとんでもない」という親との向き合い方
初めまして。
「寝心地ラボ+ by ふとんのせいぶ(西部製綿株式会社)」社長の石川克幸です。
私はかつてカネボウ化粧品で研究員をしており、現在は四国で唯一の「スリープマスターエキスパート」として、日々お客様への寝具提案に科学的アプローチで取り組んでいます。
さて、当店には「ご高齢の両親への電動ベッドの購入」に関するご相談が数多く寄せられます。その際に、よくお聞きするのが次のようなお声です。
実家の親が、床に敷いたふとんから起き上がるのが本当に辛そうだ。見ているこちらがヒヤヒヤする
だから『そろそろ電動ベッドにしたら?』と勧めるのだけれど……
『まだ自分で起きられる!』『介護ベッドなんてとんでもない、病人扱いするな!』と拒否される
この記事にたどり着いたあなたも、もしかしたら同じような悩みを抱え、ご両親への電動ベッドのご購入を検討しながらも、その「抵抗感」をどう乗り越えるべきか、お困りなのではないでしょうか?
親を想う子供の優しい気持ちと、老いを認めたくない親のプライド。このすれ違いは、ご家族にとって非常に切実な問題です。
しかし、結論から申し上げます。ご両親の説得は、必ずできます。そして電動ベッドを使わせてあげるべきです。
なぜなら、今の電動ベッドは「介護のためのベッド」「病人のためのベッド」ではなく、「健康な方が、より快適に、より元気に日々を過ごすための機能性ベッド」へと劇的な進化を遂げているからです。

この記事では、パラマウントベッド販売実績四国ナンバーワン(全国でもトップクラス)を誇る専門店の立場から、ご両親のプライドを守りながら説得するための方法、そしてよくある「介護になったらはレンタルした方が得なのでは?」という疑問に対する明確な答えを、徹底解説いたします。
かなりの長文になりますが、ご両親の10年後の未来を明るくするために、そしてご両親の健康寿命を延ばすために、ぜひ最後までお付き合いください。
お時間のない方はブックマークして、あとでじっくりとお読みください。
■この記事の目次
1.はじめに:「介護ベッドなんてとんでもない」という親との向き合い方
2.なぜ高齢のご両親は電動ベッドを嫌がるのか?
2-1.ポイント1.起き上がり時の「転倒」の防止
2-2.ポイント2.少しでも「寝るのが楽」に
3.「電動ベッド=介護用、病院用」というイメージの払拭
3-1.電動ベッド=介護ベッドのイメージを変えた「インタイム1000」の登場
3-2.ご両親が喜んで電動ベッドを受け入れてくれる「魔法の提案フレーズ」
4.電動ベッドは「購入」と「レンタル」どちらが得?
4-1.そもそも介護保険とは?
4-2.「レンタルすれば良い」の落とし穴
4-3.電動ベッドの購入 vs レンタル それぞれのメリット・デメリット
5.キーワードは「10年後のことを考えてベッドを選びましょう」
6.電動ベッド「3つの機能」の絶大なメリット
6-1.「背上げ」がもたらす呼吸の改善、そして首への負担軽減
6-2.「足上げ」が膝痛と腰痛を和らげる
6-3.10年後を見据えた「高さ調整機能(ハイロー)」
7.亡き祖父の事例からお伝えしたいこと
8.まとめ:元気なうちから使わせてあげるための声掛け
9.寝心地ラボ+ byふとんのせいぶ 店舗情報
■この記事の要約(この記事で分かること)
この記事では、パラマウントベッド販売実績四国ナンバーワンの寝具専門店社長が、以下の疑問に明確な「答え」を提示します。
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親のプライドを守る説得術:「介護用」という言葉を使わずに、ご両親が喜んで電動ベッドを受け入れてくれる「魔法の提案フレーズ」
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レンタル vs 購入の真実:「将来、必要になったらレンタルすればいい」が、実はそれほど正しくない理由
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10年後を見据えた選び方:目先の安さやデザイン性ではなく、10年後になって後悔しないための、電動ベッド選びの際に気を付けるべき項目
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電動ベッドが健康寿命を延ばす理由:起き上がりを助けるだけじゃない。背上げ・足上げ機能による驚きの効果
2.なぜ高齢のご両親は電動ベッドを嫌がるのか?
まず、ご両親がなぜベッド(特に電動ベッド)を嫌がるのか、その心理を紐解いてみましょう。
高齢になればなるほど、長年慣れ親しんだ生活様式、例えば『床に布団を敷いて寝る』『家を建てた時に買ったベッドで寝る』を変えることには強い抵抗があります。
それに加えて、「電動ベッド=介護用品=自分はもう一人前ではない」という、ネガティブな感情が強く働いているケースも多々見受けられます。
これは単なる『思い込み』とか『意地』ではなく、これまで一生懸命に生きてこられた方の『尊厳』であり『プライド』なのです。
しかしながら、その一方でご家族として絶対に知っておくべきポイントがあります。
ポイント1.起き上がり時の「転倒」の防止
ご家族の皆様がご心配される通り、床に敷いた布団からの起き上がりは、ご高齢者の身体に想像以上の負担をかけます。
床から立ち上がる動作は、深いスクワットを自力で行うようなものです。筋力が低下し、膝や腰に痛みを抱える高齢者にとって、この動作は苦痛であるだけでなく、バランスを崩して転倒するリスクが極めて高いのです。消費者庁のデータ等を見ても、家庭内での高齢者の転倒事故は後を絶ちません。万が一、転倒して骨折でもすれば、そのまま寝たきりになってしまう恐れすらあります。
「まだ大丈夫」というご両親の言葉を鵜呑みにせず、転倒という最悪の事態を未然に防ぐことが重要です。
ポイント2.少しでも「寝るのが楽」に
そもそも、年を取れば取るほど、身体のあちこちに『痛い』『具合が悪い』ところが出てくるのが自然の摂理です。それを少しでも楽にしてあげて、健康寿命を延ばしてあげること。それはまさに、ご家族にできる大きな親孝行と言えるでしょう。
それでは、どのようにしてご両親の『抵抗感』を『期待感』に変えればよいのでしょうか。
3.「電動ベッド=介護用、病院用」というイメージの払拭
ご両親を説得する際の最大のキーワード、それは「電動ベッドは介護用ベッドではない」という事実を伝えることです。
パラマウントベッドと聞くと、病院や介護施設で使われるベッドのイメージが強いかもしれません。確かに医療・介護分野では国内圧倒的シェアを誇ります。
3-1.電動ベッド=介護ベッドのイメージを変えた「インタイム1000」の登場

そういった豊富なノウハウを活かし、パラマウントベッド社は2016年に健常者向けの「インタイム1000」を発売しました。
そのキャッチコピーは『いまほしくなるベッドであること。やがてほしくなるベッドであること。』です。
デザインを見ていただければ一目瞭然ですが、お洒落な木目調のボードや多彩なカラーバリエーションが用意されており、洋室にも和室にも馴染む洗練されたインテリアです。もはや「病院の白いベッド」の面影はどこにもありません。
ですから、ご両親に提案する際は「起き上がるのが大変そうだから」と言うのではなく、こう伝えてみてください。
「寝る前にベッドの上で本を読んだり、テレビを見たりするのがすごく楽になる、最新の電動ベッドがあるんだって。ホテルのソファみたいにくつろげるらしいよ。これからの人生、もっと快適に楽しんでもらうために使ってみない?」
介護のためではなく、「日々の生活をより豊かに、快適に楽しむため、そしてより気持ち良く眠るためのアイテム」として提案するのです。
スマートフォンやロボット掃除機と同じ、「生活の質を劇的に上げる最新グッズ」という位置づけであれば、ご両親の抵抗感は驚くほど和らぐはずです。
4.電動ベッドは「購入」と「レンタル」どちらが得?

ここで、お客様からよく聞くお声があります。
「今はまだ元気だから必要がない」
「将来、介護が必要になった時に、介護保険を利用して電動ベッドをレンタルすればいいのでは?」
4-1.そもそも介護保険とは?
一昔前まで、電動ベッド=介護が必要になった時に借りるベッド、というイメージでした。実際のところ『介護になったら借りるから』という方が少なからずいらっしゃいます。
ただここで、専門的な立場から「正しいことを正しくお伝えする」ために、一つ知っておくべき事実をお話しします。
介護認定(要支援、要介護1~5)によって、受けることのできる支援の枠(金額)は決まっています。ですから、この限られた枠を「電動ベッドのレンタル費用」に使用してしまうと、その分、受けることのできる他の介護サービス(『訪問介護』や『デイサービス』など)が減ってしまうのです。
逆に言えば、ご自分で電動ベッドを所有(購入)している場合、その分多くの介護サービス枠を利用することが出来ます。これは、いざ介護が始まった際の、ご家族の負担軽減に直結する非常に重要なポイントです。
4-2.「レンタルすれば良い」の落とし穴
また、『誰が使ったか分からないベッドを借りるのは抵抗がある』と思っている方も、少なからずいらっしゃいます。
少し生々しい話にはなりますが、レンタルの電動ベッドを使っていたご高齢の方が亡くなった場合を想像してみてください。業者さんはそのベッドを回収して、消毒などをしてまた次の方に貸し出しを行うというのが現実だと思います。
そういったことを想像して、(言い方は悪いですが)『気持ち悪い』『新品の電動ベッドを購入して、自分の物として大切に使いたい』という方がいらっしゃるのは、当然のことだと思います。
さらにレンタルの場合、必ずしもご自分の『希望通りの機能を有するモデル』や『好みの寝心地のマットレス』が借りられるとは限りません。どちらかというと、『その時、業者さんが貸し出すことのできるモデル(倉庫にある在庫)の中から選ばざるを得ない』という事情も大いにあるようです。
以上のような観点から、元気なうちに電動ベッドを購入することが、将来介護が必要になってきた場合に無駄になる(借りれば済む)という単純な話ではないのです。この事実を知っておいて損はないと思います。
4-3.電動ベッドの購入 vs レンタル それぞれのメリット・デメリット
ここで、電動ベッドを『購入する場合』と『レンタルする場合』のメリット・デメリットを整理してみましょう。
【電動ベッドを購入する場合】
■主なメリット:
・豊富な機種、デザイン、マットレスから自由に選べて、自分の物(新品)として愛着が持てる。
・長期間(10年以上)利用するなら、最終的にトータルコストが抑えられる。
・介護保険の枠を、他のサービス(デイサービス等)にフル活用できる。
■主なデメリット:
・初期費用がまとまって必要になる。
・処分する際に手間や費用がかかる。
【電動ベッドをレンタルする場合】
■主なメリット:
・初期費用を抑えられ、必要な期間だけ手軽に利用できる。
・身体状況の変化に合わせて機種変更がしやすく、処分の心配がない。
■主なデメリット:
・選べる機種が限られる
・以前の使用状況(誰がどのように使ったか)が分からない。
・長期間レンタルすると、結果的に購入するより割高になってしまう。
・介護保険の点数枠を消費してしまう。
5.キーワードは「10年後のことを考えてベッドを選びましょう」

当店では、60歳代、70歳代で「通常のスノコベッドなど普通のベッド」を探しにご来店された方に対し、あえて『この機会に電動ベッドにされてはいかがですか?』とご提案するようにしています。
その際にお伝えするキーワードは、『10年後を考えて、今ご購入するベッドを選びましょう』です。
今はまだお元気でも、あと10年経ったら体力的に少なからず衰えているはずです。
そして電動ベッドは比較的高価なものであり、一度買ったら「合わないから」と簡単に買い直したり処分したりできるものではありません。
後々になって『こんなはずじゃなかった』と後悔しないために、当店では以下の要素を徹底的にヒアリングします。
・現在の体調やお悩み(いびき、腰痛、膝痛など)
・10年後の体調予想(病気、筋力低下など)
・ご家族構成(将来、誰が介助する可能性があるか)
・居住環境(寝室は1階か2階か、どこに設置する?まずは家をリフォーム?)
これらをしっかりと考えた上で、ベッド選びをすることが大切だと考えています。 感覚やデザイン、価格だけで選ぶのではなく、お客様の10年後の未来まで見据えて最適な電動ベッドをご提案すること。
それを手助けすることが、地域密着の専門店である私たちの使命です。
6.電動ベッド「3つの機能」の絶大なメリット
では、具体的に電動ベッドは身体にどう良いのでしょうか。
当店が推奨する「3モーター(背上げ・足上げ・高さ調整機能)」の凄さをご説明します。
6-1.「背上げ」がもたらす呼吸の改善、そして首への負担軽減

医療の現場で用いられる「ファウラー位(上半身を45度程度起こした姿勢)」をご存じでしょうか?重力によって横隔膜が下がり、気道が確保されやすくなるため、呼吸が劇的に楽になる角度です。
実際電動ベッドで背中を10度〜20度ほど上げると、いびきや睡眠時無呼吸、逆流性食道炎にお悩みの方にとって、かなり楽になるケースがあります。
さらには高齢者で首が痛いという方は多いと思います。しかも背中が丸くなっているため、寝るときにはかなり高い枕が必要となります。こういった方に電動ベッドの背上げを行うことで、相対的に枕の高さを低くすることが可能となります。その結果として寝る時の首の痛みを大幅に軽減できたケースを、私は数多く見てきました。
6-2.「足上げ」が膝痛と腰痛を和らげる

高齢の女性に多い「変形性膝関節症」。膝が伸びない状態で平らなベッドに仰向けに寝ると、膝の下に大きな隙間ができ痛みが走ります。ここで「足上げ」機能を使い、膝を少し持ち上げてサポートすると、膝裏の隙間が埋まり、仰向け寝の痛みが嘘のように消え去ります。
同時に足上げによって骨盤が後傾し、腰の筋肉の緊張が解け、腰痛も劇的に和らぎます。「腰が痛いときは膝を立てて寝ると楽」という経験則を、電動ベッドは機械的に一晩中キープしてくれるのです。
6-3.10年後を見据えた「高さ調整機能(ハイロー)」

「自分はまだ足腰が丈夫だから、高さ調整は必要ない」と仰る方もいます。しかし、ここでも『10年後』を想定してください。
将来、足腰が弱ってきた時、ベッドの高さをミリ単位で調整できることは、立ち上がり・座り込みの安全性に直結します。さらに重要なのは、万が一介助や介護が必要になった時です。ベッドの高さが低いままだと、介護をするご家族(あなた自身です)の腰に大きな負担となります。
ご両親と介護するご家族の健康を守るためにも、高さ調整機能は「必須の投資」なのです。
(関連記事)意外と知られていない⁉ 電動ベッド最大のメリット~寝姿勢補正で睡眠の質が向上~はこちら
(関連記事)【症状別】パラマウントベッドマイスターが教える電動ベッドの使い方ガイド 【いびき、睡眠時無呼吸、めまい、頸椎ヘルニア、逆流性食道炎、腰痛、膝痛に対応】はこちら
7.亡き祖父の事例からお伝えしたいこと
ここで、私たち家族の体験談をお話しさせてください。
2009年に亡くなった祖父は、晩年の長い時間を、自宅の電動ベッドの上で過ごしました。
当時の祖父は心肥大を患っており、肺が圧迫されて呼吸が非常に苦しい状態でした。レントゲン写真を見せてもらったことがありますが、左側の肺がほとんど見えないほどでした。
『息が苦しい』というのは、人間が味わう身体的な苦痛の中でも、最も過酷なものの一つです。
少しでも呼吸を楽にするため、私たちは祖父の電動ベッドの「背上げ角度」を常に約30度に設定していました。しかし、この角度のまま長時間過ごすことは、腰にかなりの負担がかかるはずです。それでも祖父にとっては、「腰の負担」よりも「呼吸が楽であること」が何よりも最優先だったのです。
そこで私たち家族は、祖父の腰の痛みを少しでも和らげるため、こまめに「背上げ」や「足上げ」の角度を微調整しました。これは単に角度を変えるだけでなく「体位変換」の役割も果たしていました。
その甲斐もあって、もともと身体が丈夫だったこともありますが、祖父は床ずれ(褥瘡)になることもなく安らかに過ごし、やがて静かに旅立っていきました。
この経験を通じて、電動ベッドは、単なる機械ではないといことを私たちは知っています。
「腰が痛くない?」「少し角度を下げようか?」と声をかけながら角度を調整してあげる行為そのものが、家族が愛情を持って寄り添い、ケアをするという「心のコミュニケーション」なのです。
そしてご本人にとっても、手元のリモコンで角度を変えることは、誰の手も借りずに『寝るのが楽になるスイッチを自分で入れる』という、自立と安心の証でもあります。
ご両親が電動ベッドのご使用を嫌がるお気持ちは、理解できます。それは、最後まで自分の足で立ち、家族に迷惑をかけまいとする、ご両親の立派なプライドです。
だからこそ、ご家族であるあなたが、その「プライド」を傷つけることなく、「安心」と「心地良さ」をプレゼントしてあげてほしいのです。
それがどれほど深く、温かい愛情であるか。ご両親も、実際に電動ベッドを使い始めてみると、きっとすぐに気づいてくれるはずです。
8.まとめ:元気なうちから使わせてあげるための声掛け
いかがでしたでしょうか。
電動ベッドが、単なる「起き上がり補助具」ではなく、将来の介護不安を解消し、健康寿命を延ばすための「最強の快眠ツール」であることがお分かりいただけたかと思います。
ご両親にお話しする際は、ぜひこう伝えてみてください。
『寝る前にベッドの上で本を読んだり、テレビを見たりするのがすごく楽になる、最新の電動ベッドがあるんだって。ホテルのソファみたいにくつろげるらしいよ。これからの人生、もっと快適に楽しんでもらうために使ってみない?』
『元気な今のうちから、一番いいベッドを使って楽しんでほしいんだよ。」
この記事は自称『日本一文章を書くのが好きなふとん屋』が書きました
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