【間違いだらけのマットレス選び その②】 マットレスは硬い方が身体に良い

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マットレス選びでこんな間違い・勘違いしていませんか?

□試し寝しないでマットレスを選んだ

□マットレスは硬い方が身体に良い

□低反発のマットレスは身体にフィットするので良い

□高反発のマットレスは寝返りが打ちやすいので良い

□腰痛に良いマットレスを買った

□体格の異なるご夫婦が同じマットレスで寝ている

□有名ブランド・有名人が使っているマットレスを選べば良い

上記の項目は、全て私が普段の接客の際に、お客様からよくお聞きする言葉です。

これらのどこが間違っているのか?正しいことを正しく伝えるスタンスで、できるだけ分かりやすくご説明したいと思います。まとめて書くとかなりの長文になりそうですので、連載形式で何度かに分けて記します。

今回のテーマは『硬いマットレス』に関してです。

マットレスは硬い方が身体に良い?

昔から『せんべいふとんが身体に良い』という言葉があるように、日本人は硬い敷き寝具(マットレス、敷きふとん)が好きな民族と言えるでしょう。

年配の方を中心に『敷きふとんはとにかく硬くないといかん』とおっしゃる方が少なからずいらしゃいます。

しかしながらこれは誤った思い込みと言えるでしょう。

硬いマットレスは体圧分散性・フィット感に劣る

私たちの背中にはS字カーブ(凹凸)があります。

硬いマットレスで寝た場合、身体の凹凸にフィットしません。凹の部分の隙間が埋めきれない一方、凸の部分には過度の圧力が掛かってしまいます。

専門用語を用いると『体圧分散』が上手く出来ていません。

体型に対して、マットレスが硬すぎる場合の弊害として
『腰が浮いてしんどい』
『寝返りが増える』
『仰向きで寝にくい』
『横向きやうつ伏せ寝が増える』
などが挙げられます。

これらのことが複合的に積み重なることで、寝ている時のリラックス感が低くなり、睡眠の質の低下につながります。

高反発マットレス(の多くは)は硬めの素材が多く、フィット感に劣る

最近よく聞く『高反発マットレス』、実は硬めの素材が多いことをご存知でしょうか?

高反発マットレス最大の長所として『寝返りの打ちやすさ』が知られています。

しかしがらその反面『フィット感に劣る』素材が多いのも事実です。

極端なたとえ話になるかも知れませんが、トランポリンの上で眠る事を想像してみてください。

反発力は極めて高いので寝返りは打ちやすいかもしれません。でも硬いですよね。そのため背中の凹凸にフィットしないのでかなり寝苦しいと思います。

重要『低反発』『高反発』といった言葉だけでマットレスを選ぶのは失敗のもと

『低反発マットレスと高反発マットレス、どちらが良いのですか?』というご質問をお客様からよく受けます。

しかしながらこの質問に対して一言で答える事は不可能です。

そもそも『低反発』『高反発』いったメーカーの謳い文句だけを鵜呑みにしてマットレスを選ぶのは失敗のもとです。

一般論として、
低反発⇒『体圧分散性、フィット感○』『寝返りの打ちやすさ×』
高反発⇒『体圧分散性、フィット感×』『寝返りの打ちやすさ○』
という傾向があることをまず理解ください。

つまり、フィット感と反発力は相反しがちな要素なのです。

にもかかわらず『低反発マットレス』『高反発マットレス』を販売(紹介)している多くのインターネットサイトでは、そういった 本質的な部分が語られず、自社商品の良さのみを訴求している事が多いように感じています。

実際に体感してマットレスをお選びください

その事をご理解した上で、実際に体感してみて、ご自分に合うものを選ぶことをお勧めします。

繰り返しになりますが『低反発』『高反発』といった言葉の定義や、『売り手の謳い文句』だけを鵜呑みにしてマットレスを選ぶのは失敗のもとです。

体格の良い方は硬めのマットレスを

ただし、体格のがっちりしている方は、硬めのマットレスの方が身体に合うというのもまた事実です。特に体重が100㎏以上ある方は、かなり硬いマットレスでないと、沈み込みが気になり寝苦しいと思います

一般的には
BMIの低い方(細い方)⇒柔らかめのマットレスが合いやすい
BMIの高い方(太い方)⇒硬めのマットレスが合いやすい
という傾向があります。

その方の体型(背中のカーブ・BMI)に合った硬さ・物性のマットレスを選ぶことが大切です。

 

【真剣にマットレス選びをされている方】併せてご覧ください!

【失敗しないマットレス選び】高反発、低反発いろいろなマットレスがあるけど『自分に合うのはどれ?』というあなた必見! はこちら

 

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自称『日本一文章を書くのが好きなふとん屋』

かつてはカネボウで化粧品研究員をしていました(口紅やマスカラの処方開発担当)。現在は縁あって(婿養子)香川県で寝心地ラボ+ byふとんのせいぶ『西部製綿株式会社』の社長をしています。自称『日本一文章を書くのが好きなふとん屋』です。広島県出身の熱狂的カープファン。現在56歳ですが、9歳と6歳の男の子のおっさんパパ。『寝具』や『眠り』のことだけでなく、『子育て』のことを書くこともあります。もと研究員だけあってかなり理屈っぽいですが、出来るだけ読みやすい文章を心がけています。
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